薬剤性の角膜ビラン
目薬を常用してらっしゃる方は多いと思いますが、目薬にはほとんどの場合、防腐剤(塩化ベンザルコニウムなど)が含まれています。
これは角膜に対して有毒です。
そして、市販されている、いわゆる「スキッとする」爽快感のある目薬には、血管収縮薬が含まれています。
これらを点眼し続けると身体の方に慣れが生じ、点眼しないと充血してしまうという逆の状態になってしまいます。
更に加えて、抗生物質や、βブロッカーなど、目薬自体にも毒性のあるものもあります。
これら、点眼薬は一日3、4回の点眼ならば大きな問題となる事は少ないのですが、
点眼回数を増やしたり、あるいは多数の目薬を点眼すると、防腐剤の量もそれに応じて増えて、
角膜にビランを生ずる事があります。
上図は他院で多数の点眼液を処方されていた一例で、中央部に大きな角膜上皮の欠損が生じています。
点眼液は必ず、眼科医の指示したとおりの回数、容量、期間を守って下さい。